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\SAS5期スクール日記・オンライン講義DAY1・9月5日開催/

SAS日記

2020.9.27(日)

9月5日より、いかすの畑の学校、通称SAS(サス)5期がスタートしました!
 
はじめての授業はオンラインによる講義から開講。
 
このSASには、いかすの研修生、まいちゃんとみやっちというフレッシュな二人も参加しています。
 
研修生になって間もない二人ですが、持ち前のセンスの良さと前向きさで、
 
ぐんぐん成長中です!(^^)!
 
※いかすでは、研修生のSAS受講の補助をしています。身体で覚えていくと思われがちな農業ですが、体系的に知識を学習し、インプットアウトプットを繰り返すことで、より早く、深く成長することを支援しています。
 
2人はSASの圃場実習ではスタッフとして大活躍していますが、講義で体系的な知識を身に着け、さらにパワーアップをしていく予定です。
 
事務局としては、フレッシュで才能豊かな二人の学びを、
皆さんと一緒にウォッチしていきたいと思います!
 
純粋でフレッシュな2人の気づきは、きっと皆さんの気づきにもつながるはず。
 
是非、二人のレポートをご覧ください。
 


化粧品メーカーから転身してきた、いかすのムードメーカーマイちゃん(写真前列中央)

キュートで、気遣い抜群なマイちゃんは、既にいかすのキーパーソン!
いかす3人娘の一人として、大活躍中です。
彼女がいるだけで圃場のメンバーも、野菜も元気になるという噂 😀
そんな、マイちゃんから見えたSASの講座はどんなものだったのでしょうか?
 


サスティナブルアグリカルチャースクール 5期圃場実習 DAY1 9/12開催オンライン講義 DAY1  9/5開催
 
今期初のSASは、オンライン講義からでした。
 
オンライン講義は初の試みということでしたが、遠方に住んでいる方や色んな職種の方、性別年齢関係なく色んな方とコミニュケーションを取ることが出来たので終始ワクワクしながら参加できました。
 
講義の内容ですが、SASで大切にしている基本的なことから農業生物学をベースとした作物と土壌の歴史と起源、季節、気象、宇宙、自己探究や相互貢献など農業に携わるために必要なマインドなど正直1日では足りないほどの量でした笑
 
農業は作物の育て方さえ知っていればできると思っていたのですが、農業は色んな分野の知識で構成されている非常に奥深いものだということがわかりました。
 
作物を育てるには、そもそも作物の歴史と起源を知らなければ、その作物にあった環境を作ることができません。
 
環境を作るには土壌、季節や気象などの知識が必要になってきます。
 
そして、農業は色んな知識が必要になり1人でこなすことは難しくなるので自己の成長が必要不可になります。
 
農業初心者の私からしたら、新しい情報や発見ばかりで学習するのに大変だと思いましたが、この学びを自分の成長に繋げることができたらと思うとこれから先がとても楽しみになりました!
 


畑に立つだけで、絵になるみやっち(写真中央列右)
 
クラブ音楽の音響というバックグラウンドから、畑に来たみちゃっち。
彼の立つ圃場は、全てが絵になる・・・ 😀
常に冷静で、気遣いもあり、寡黙。彼の取るメモは通称みやっちメモと呼ばれ、
いかすのナレッジの宝庫となっています。
そんな彼の目線から見た、”SASの講義”是非ご一読ください。
 


サステナブル・アグリカルチャー・スクール(SAS)の「総合コース5期」と「オンラインコース0期」がスタートしました!
 
今回はオンライン講義の初日。
Zoomを使用して、全国各地から40名以上の方が受講。
少人数に分かれてのディスカッションやチャットによる質疑応答を交えながら、知識を深めていきます。
 
~今回の講義内容~
 
①    オリエンテーション / 自己紹介
②    オーガニック業界の現状
③    SASで学ぶ農業技術
④    SAS圃場紹介
⑤    講義:オーガニックにまつわる歴史
⑥    講義:土壌生成の歴史
⑦    講義:土づくり(基盤整備)
 
~概要~   
 
①オリエンテーション / 自己紹介
 
『人間は、自然のお世話をする“アースケアテイカー”である』「有機農家を志す者が身に着けておくべき、必要最低限の知識を教える場」がSAS。「自然が先生 畑が先生」であり、仮説を立て検証した事の答えは自然や畑が教えてくれる。返ってきた答えをインプットし、それをアウトプットする事で学びを深めていく。
 
②    オーガニック業界の現状
 
『サステナブルな農家が増えることは、ヒトと地球のより良い共存関係につながる』世界の有機農業の取り組み面積は、1999年~2016年で約5倍増加。
 
全耕地面積に対する割合は1.2%(2016年)。
 
日本の有機農業の取り組み面積は、2009年~2017年で年間4~5%と緩やかに増加。全耕地面積に対する割合は0.5%(2017年)。
 
近年、支援体制が強化される傾向にある。
 
③    SASで学ぶ農業技術
 
『故きを温ねて新しきを知る』「農業生物学」をベースに作物・土壌の歴史と起源を理解し、尊重する。
 
それぞれのポテンシャルを引き出しながら、圃場全体の環境を整える。
 
自然(外側)に対して、そして自分自身(内側)に対して意識を向け、畑を介して五感を磨いていく。
 
仲間と“気づき”をシェアし、循環させていく。
 
光や引力などの大きな存在(マクロの世界)を整えてから、培土や肥料などの小さな存在(ミクロの世界)を整える。二十四節気や七十二候といった古来の智慧を重んじ、活用していく。
 
④    SAS圃場紹介
 
『いかすの圃場は、仮説を探求する実験場』神奈川県平塚市出縄地区にて、2017年5月より約1haの耕作放棄地を開墾。土壌の化学性を改良。サンシン堆肥と剪定枝チップを使い土壌を発酵させ、緑肥を育て鋤き込み、再度発酵させる。コンパニオンプランツや燕麦を使用した草生栽培を活用し、初年度から様々な作物を収穫。現在は土沢地区を含め約3haの圃場を管理。
 
⑤    講義:オーガニックにまつわる歴史
 
『気候の数だけ、畑の数だけ、作物の数だけ、人の数だけ農法がある』アフリカ大陸に出現したホモ・サピエンスが各地に拡散し、移動しきった先(約1万年前)に農耕が同時多発的に発生。
 
産業革命以降、農薬や化学肥料、近代育種が始まり、人口が爆発的に増え続ける。世界各地で様々な農作物が栽培作物化する中で日本原産の作物は数少なく、日本の農耕文化は世界各地の農耕文化が複合したものである。
 
⑥    講義:土壌生成の歴史
 
『1万年の歴史が100センチの土壌に詰まっている』岩石が風化により砕かれ、そこに地衣類や岩の隙間に住む微生物、やせ地でも生きられる植物が繁殖し、石を少しずつ溶かしていく。
 
そこから何千、何万年もかけて植物と微生物により土壌は育まれていく。日本の代表的な土壌は、森林から生まれる「褐色森林土」と火山灰を元にしてできた「黒ぼく土」。
 
土壌とは、母材×気候×地形×生物×時間×人為の影響で生成した自然体。
 
いい土壌とは、「物理性、化学性、生物性」の3つで構成される地力(=土壌生産力)の高い土壌。継続的に有機物が土壌生態系に入ることにより、土が豊かになっていく。
 
これはヒトの腸内環境を豊かにすることと共通しており、どちらも水溶性炭水化物が大事。
 
⑦    講義:土づくり(基盤整備)
 
『日本の栽培の歴史には、土壌の歴史がある』戦後の食糧増産の為の開拓と土壌改良
 
・酸性改良(石灰資材)
・リン酸改良(リン鉱石)
・堆肥の施用日本は高温多湿であり多雨で、急峻な土地、小さな河川が沢山ある。
水の確保が容易であることから、日本の気候に最も適した作物は「稲」であった。
 
計6時間に及ぶ座学での講義は、何だか学生時代を思い出しました笑
 
今回の講義で印象に残ったのは、農業は宇宙や微生物などの「人の目には見えない世界」を知る事がとても重要だという事。
 
宇宙も微生物も人も繋がりがあり、それを気付かせてくれるのが畑であり、農業だと感じました。
 
農業は、知れば知るほど奥が深くて面白い!SASを通して、多くの学びをスクール生の皆さんと共にインプットしていけたらと思います(^^)


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