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寒露

畑日記

2022.10.8(土)

朝、部屋を出るとひんやりとした風に乗って金木犀の香りが漂ってきます。
時候にも「寒」という字が登場し、油断すると風邪をひきかねない寒さになり、畑では作業着を衣替えをするのと同時に、育苗ハウスでも苗床が冷床から温床へと衣替えしました。
 
夕方の日が暮れる速さにも驚きますが、昼間にできる影が急に延びたことにも、驚きます。
太陽の軌道が低くなったせいで、例えばコマツナやホウレンソウでは、畝に5条播いている中で、南側と北側では全然生育が違ったりします。(それを避けるために、基本的に畝は南北畝で立てるのがベターです)
 
道端にはイヌタデの花の紫色や、エノコログサの間から伸びる、セイタカアワダチソウの黄色が目につきます。二十四節気の一時候をさらに三分割した七十二侯において、寒露の二番目の候(次候)は「菊花開(きくのはなひらく)」と云うそうで、まさにセイタカアワダチソウはキク科なのでした。
 
畑は端境期のため、耕起や除草など、春野菜の準備を着々と進めながら、カブやコマツナ、シュンギク、ミニハクサイなどの収穫をしています。
収穫中は、畑の様々を観察できるチャンス。野菜の葉色や茎の脆さ、虫の多さや畑の土などを観察して、圃場ごとに準備の仕方を反省したり、来季の作に活かせる情報を集めています。
 
十三夜の日の夕方、作業を終えてふと振り向くと、目の前に大きな金メダルのような満月が低いところに浮かんでいて、思わぬサプライズに声がでました。畑で、自然が時折見せる美しい瞬間を見ると、思わず手が止まり、作業の疲れも吹き飛びます。
 
(※写真は上記の月の写真ですが、写真では肉眼で見た大きさが全く伝わらないのが歯痒いところ…実際これの10倍くらいの大きさに見えていました)


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