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\SAS8期スクール日記・圃場実習秋冬DAY7・12月3日開催/

SAS日記

2022.12.3(土)

SASスクール日誌担当のSAS8期のもやです。
 
12月3日は二十四節気の「小雪」の末候、冷たい北風が吹き、落葉樹は葉を落とす季節。
 
個人的には、「北風小僧の寒太郎」が頭の中を流れます(「みんなのうた」でお馴染みのはず!?)。この1週間で本当寒くなりました(_)
 
七十二候(二十四節気を3分割したもの)では「橘始黄(たちばなはじめてきばむ)」となり、橘(たちばな)の実が黄色く色付いていく頃。
 
橘(たちばな)とは、古くから日本に自生していた柑橘類の一種で、常緑樹ということから「永遠」の象徴としても使われたそうです。
 
人とは切っても切り離せない「農」の世界。
Sustainable(持続可能)な方法で「永遠」に未来の世代につなげていきたいものです。
 
今回の圃場実習のお品書きは、以下の3メニューです!
 
・ジャガイモ収穫
・ソラマメ定植&サンサンネット被覆
・エンドウアーチ支柱設置
 
体操&瞑想タイムを経て、最初に向かうのは、ジャガイモを育てている畑です。普段集まっているエリアから少し離れた場所なので、何台かの車に分かれて行きました。
 
小高い丘陵地帯にある畑に着き、早速畑の説明を受けます。この辺りは、平塚にある畑の一等地「田園調布」(講師のうっちーさん談)とのことで、非常に良い土壌になっているそうです。
 
10数万年前の地層の上に、地力のある作土層が厚く堆積しており、それはまるで、土の皇帝チェルノーゼムのよう(「神奈川チェルノーゼム」)とのことでした。
 
畑には、「秋分」の少し前(9/13,9/14)に種芋を植え付けており、収穫適期を迎えています。育てている品種は、「きたあかり」と「レッドムーン」の2品種。
 
「きたあかり」は「男爵」より黄色味の強い色で味は甘味の強い品種、「レッドムーン」は皮が赤身のある俵型の品種です。
 
早速、チームごとに分かれて、2〜3列ずつ担当の畝から収穫していきます。小高く盛られた畝のマルチを剥がして、畝の土をほぐすと中からジャガイモ達が顔を見せてくれます。周りからは、「綺麗なジャガイモ!」との声が挙がりました。
 
まずは、畝からジャガイモ達を一斉に掘り起こしていき、その場に並べておきます。その後、ジャガイモの状態を選別しながら、コンテナに回収していきます。
 
今回は、50g(ピンポン球大)以上を「大」、それ未満を「小」、傷ありや変形のものを「自家用」として、3種類に選別しました。
 
みんなで掘り起こしたジャガイモの合計は、30コンテナほど!?昼に向けて日差しが出てきたので、寒い中でも一汗かきながらの収穫となりました。
 

 
昼食後は、前回ソラマメ&エンドウを定植した畑へ。
 
前回吸水不足で発芽していなかったソラマメが発芽してきたので、改めて定植の続きをしました。定植後は、霜対策のサンサンネットを被覆します。
 
ポイントは、ネットの裾を地面から25cm程度開けて留めることによって、
 
畝間のエンバクから、ソラマメにつくアブラムシの天敵を呼び入れる隙間を作ること。
 
面白かったのは、昼の質問タイムでも出たアブラムシにも基質特異性があるという話。同じアブラムシの仲間でも、イネ科のエンバクとマメ科のソラマメにつくものは異なり、「エンバクにアブラムシがつく→その天敵が集まる→その天敵がソラマメのアブラムシもひどくなる前に退治してくれる」という流れが起きるとのこと。エンバクにつくアブラムシはソラマメには害を及ぼさないので、ソラマメが健康に育つという仕組み。
 
作業をするのに畝間のエンバクが踏まれてしまっていましたが、何とか露払い役として、元気に育って欲しいものです(みんな気をつけてはいると思いますが、全く踏まずに作業するのは難しいorz)。
 
続いては、そのまま同じ畑で、エンドウのアーチ支柱の設置に移ります。
 
畝間に対して左右にアーチ状の支柱を設置した後、アーチの中心にセンター支柱を留めていくという流れです。
 

 
まずは、アーチ状の支柱を地面に30cmほど差し込んでいくのですが、ここで大苦戦。。
 
前の実習でも説明がありましが、この畑はもともと作土層が薄く、すぐに石ころ等の混ざった礫層(箱根火砕流の層とのこと)に突き当たります。この礫層が硬くて、支柱がなかなか差し込めません。力自慢の猛者達2〜3名で押しても難しい。
 
ここで、文明の利器の登場です。硬い箇所は、パイプハンドというテコの原理でパイプを差し込める道具を使用して差し込んでいきました。さらに硬い箇所は、短いパイプをトンカチで叩いて穴を深くしてから押し込むなど、苦戦しつつも何とかアーチ支柱を設置しきりました。
 
これが影響して、エンドウのつるを這わせるネットの設置は次回に持ち越しとなりましたが、何とか最低限の作業を進めることができました。
 
今回は力仕事が多く、かなり体力を使う1日になったかなと思います。みなさん、本当にお疲れ様でした!
 
以上、冬の寒さも吹き飛ばす圃場実習秋冬DAY7の模様でした!
 


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