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SASインタビュー/「無理しない、流れに任せる」

土居 裕和さんサステナブル・アグリカルチャー・スクール(SAS)卒業生インタビューです。
 
土居 裕和さん、通称ボクサー。
まずは、いかすの野菜を宅配でとって食べるところからスタート。
そして、大阪から通いで!平塚まで来て、農の学びをご一緒しました。
SAS卒業後は、大阪で農業研修スタート。
そして、するするっと就農。
その物語には、「自然に任せる」というボクサーの信念が現れています。
ぜひ、ご覧ください。
 

 
SASに出会うまでの流れを教えてください。
 
 
地域おこしの活動で知り合った方から5m四方くらい畑を借りて、家庭菜園をさせてもらったのが農業を始めた第一歩です。当時はシステムエンジニアで、趣味として家庭菜園をしていました。
その後、若くて明るい外国の方と触れ合う機会があり、触発されて、野菜との触れ合いが仕事に出来れば自分を活かせるのではないかと考えるようになりました。
そんな中、炭素循環農法を知り、ネットで調べているうちにSASに出会いました。
 
 
SASで学ぶことにした理由はなんですか?
 
 
決め手は、食べてみた結果、味が美味しかったからです。いろいろなところの野菜を食べ比べしてみたけれど、いかすの小松菜を食べたとき、葉脈が際立っているのが印象的で、味ももちろん、今まで食べた中で一番美味しかった。これだけの野菜を作っているところだったら、いいなと思いました。
説明会は授業の一部を切り出したような形で、ガッツリ色々教えていただきました。
来られている方も良い方ばかりで、嬉しかったです。最初の半年は大阪から休まず通いましたが、後半はオンラインも始まったので、自宅で受けることもありました。遠方からでも参加しやすくなったのは良かったです。
 
 
SASで学んだことのうち、一番印象に残っていることは何ですか?
 
 
技術的なところも全部勉強にはなっているんですけど、でも3箇条が一番です。
(3箇条:野菜が先生、自然が先生。アウトプットから学ぶ。全ては仮説)
この3つは、やっぱり今でも中心に思ってやっています。人間が知れていることなんか本当限られていると思うので、学びの姿勢を失って機械的にやっていると本当に成長がない。日々成長していくためにも大事な考え方だと思います。
 
 

 
SASを卒業した後~現在までの生活を教えてください
 
 
SASを卒業するタイミングで2か所の農家さんで研修をスタートしました。
研修2年目(21年4月)の時に、自分の畑を1反半だけ借りました。作ったものは白ネギがメインで、ほうれん草とごぼうもちょっとだけ。当時は畑探しに苦労していたので兼業スタートもありかなと思っていたけれど、研修先の農家さんが引退することになり、畑を一式引き受け、専業でやることになりました。今年の四月から1町強。年間で17品目を作ろうとしています。
今年度はもう一つの研修先の農家さんと一緒に、CSA(地域支援型農業)という取り組みも参加させていただく予定です。私が2品目担当して、ステーションへの配達も一部行う予定です。
ただCSAの売上はメインには考えておらず、7割位は野菜を全量買い取りしてくれる場所に卸しています。まずは2つの軸を両立していく中で、自分の腕を磨いていきたいと思っています。
 
 
実際に農業をやってみてどうでしたか?
 
 
面白いですね。自然が先生というのを本当に実感します。自分がやったことがうまくいくこともあれば、いかないこともあって、色々な発見があって本当に不思議です。
人との関わりも楽しいです。飲食関係の人も含めて、ご縁で色々な人を紹介してもらっていて、そういう面も含めて本当に楽しいなと思っています。農業の世界に入って良かったです。
お金の心配がないわけではないですが、それは自分の頑張り次第だし、粛々とやっていくだけですね。
 
 
流れに乗るのが凄く上手だなという印象です
 
 
生きていくうえで「無理しない、流れに任せる」ということは大切にしています。私は無宗教だけど、神様の存在は感じるんですよ。自然が神様。自分がこっちに行きたいと思って踏み出してみても、うまくいかないときは無理にそっちにいかない。そうするだけで楽に生きられるというか、エゴが強くなりません。
流れに任せ過ぎるのもだめだけど、自分の行きたい方向は見据えつつ、流れに任せています。
川の流れも、石にぶつかったらその方向に流れていくけれど、でも最終的には海に行くので。そんな感じで生きています。
 
 

 
今後の展望はどのように考えていますか?
 
 
今後の展望は、まずはしっかりした野菜を作って土台を固めたいです。
品質だけでいくと量が減ったりもするので、経営的なところをちゃんとクリアしながら、品質も、量も、しっかりできるようになりたいと思っています。
将来的には、自然と触れ合う楽しさとか、大切さとか、そういうのを多くの人に知ってもらえる体験農園や畑の学校、キャンプ等ができたら嬉しいです。ちょっと空を見上げる機会を増やすくらいでもいいんですけど、自然を感じる人が増えたらいいなと思います。
あとは、今の研修先でも私が教えたりしていて、教えるのも楽しいなと思っています。
SAS大阪校として、実習はこちらでやって、座学はそちらで、とかできたら面白いですね。
 
 
 
 
未来の展望までお話して頂きました。
SAS大阪校、やりましょう。
 
楽しみです!
 
 
ボクサー(土居 裕和さん)の情報はこちらから!


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