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SASインタビュー/生活を楽しむ延長で農業を仕事に

SASインタビュー

2019.3.1(金)

~自分らしい農家スタイルの理想を描き 新規就農を目指す~

末永郁さん インタビュー

 

 

末永さんは、

2年前に神奈川県二宮町に移住し、

 

小規模の自然卵養鶏と無農薬野菜の栽培に従事、

 

地域の仲間や行政と協力しながら、

様々なボランティア活動にも積極的に参画しています。

 

東京でのサラリーマン生活から、

段階を踏んで準備し、農家へ転身。

 

その歩みと現在の活動について

インタビューさせていただきました!

 

 

農家としての屋号は、

鶏の楽園「コッコパラダイス」。

 

抗生物質を使わず、

野草と自然栽培・無農薬の野菜、

自家製の発酵飼料を与える、放し飼い・有精卵。

鶏たちが、草っ原を元気に走りまわり、

日向ぼっこでくつろぎながら過ごしています。

 

1つ1つ、理想を現実に移している末永さんですが、

たった2年ほど前は、まだ、東京でサラリーマンをしていました。

 

移住前は、東京の化粧品メーカーで14年ほどサラリーマンとして勤務。

営業として、お客様にも恵まれ、楽しい生活だったと言います。

 

ただ、子どもの頃から喘息持ちだったため、

もっと健康的なライフスタイルを送るには?を考えた時に、

気になっていたのが農業という仕事。

 

無農薬で、健康的な野菜、

トマトの甘さや旨味を味わった時の感動!

畑でつまんで食べる楽しさ!

 

そんなことをきっかけに、

ゆくゆくは農業に転身したいと考えていました。

 

まずは、10坪ほどの貸農園での畑から

自分でも家庭菜園をやってみることにしました。

 

農業の勉強会で出会った人と、飲み屋で意気投合。

「一緒に就農しよう!」となり、移住先探しが始まりました。

 

様々な出会いや条件から、神奈川県の二宮町での就農を決め移住。

最初の1年は、東京に通いサラリーマンを続けながら、

朝と晩に、小規模な鶏の世話。

問題なく両立できたので、次のステップとして、

「サステナブルアグリカルチャースクール」で

オーガニックの農法を学びながら、畑での野菜づくりにも着手。

そのタイミングで会社を辞め、正式に新規就農に向けて研修も始まりました。

 

現在は、日の出とともに、鶏の世話を始め、

そのあと、農業研修や畑の作業、収穫や出荷など、

1日があっという間に過ぎていきます。

 

郁さんにとっての農業は、

「辛い仕事」ではなく「楽しい生活の延長」にあるもの。

 

そして、日本の農業やオーガニックを取り巻く環境を踏まえ、

養鶏と畑を組み合わせた小規模の農家ビジネスモデルを

1つの実践例として確立したいと考えています。

 

事業主として、即断即決で進めることができ、

そのスピード感や実験的な試みも楽しい。

通勤時間がなくなり、時間が有効に使えている感覚。

 

気になる現在の販路は、

宅配や洋菓子屋さんへの卸売、

地域の市場や平塚の大型ショッピングセンターららぽーとでの販売所など。

 

現在は、卵や野菜を出荷できる総量が限られていることもあり、

すぐに品切れになってしまう状況だそうです。

 

また、農業仲間と一緒に、

「オーガニックタウン化構想」を掲げ勉強会を主催したり、

炭焼き会で竹林の整備をしたり、

行政や町の人と連携して、新規事業立ち上げに参画したり。

 

様々な人との出会いや繋がりもどんどん増えつつ、

事業の足元を固める活動と両立しながらうまくバランスを取っています。

末永さんは、サステナブルアグリカルチャースクールの0期生。

最後に感想も聞いてみました。

 

「とにかく、学べることが多いです。

 

 特に、農作物への影響が大きかったのは、

 土壌の化学性改良と育土の方法。

 そして、育苗の技術を実践的に習えたことです。

 

 以前から、緑肥の活用や土壌改良についても

 知識として知っていたこともありましたが、

 

 やると土の中で何が起きるのか?

 野菜にどんな影響があるのか?

 どうしてやったほうがいいのか?

 

 など、深く意味を理解し、

 目的から考えて、手段を判断できるようになりました。

 

 その結果、明らかに、小松菜の出来栄えがよくなり、

 1年目の人参も立派な美味しいものが大量に採れ、

 無事に販売でも好評です。

 

 実際に技術を使え、専門的な知識のある人から

 体系的に学ぶことが、

 

 圧倒的に早く成功する近道だと思っています。

 初期の段階で、しっかり学ぶことが重要です」

 

今では、風邪もひかず、

みるからにイキイキとした身体と表情。

 

末永さんは、昔は、冬が嫌いだったそうですが、

冬野菜を作る楽しみもでき、

今では、四季の移り変わりを感じることもとても楽しい

そんな風に語ってくれる健康的な笑顔がとても印象的でした。

 

30代半ばで、農業への転身の道を歩む末永さん。

 

農業やオーガニックを取り巻く状況は、

決して楽とか簡単とは言えない中、

 

楽しさが全身から溢れ、

地元密着型で紡いでいる姿が

とても眩しく、たくましい。

 

そんなふうに感じるインタビューでした。

末永郁さん、お時間とっていただき、ありがとうございました!

 

 

鶏の楽園「コッコパラダイス」

https://cocco.buyshop.jp

 

サステナブル・アグリカルチャー・スクール

https://www.icas.jp.net/farm/

・2期が3月開講!

・無料説明会開催 3/10午後@平塚 

 

 

聞き手:中田久美子(「サステナブルアグリカルチャースクール」ディレクター)

 


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