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土壌のレジリエンス

ここ数年は、毎年毎年、史上初、異常気象などという言葉が聞かれます。
「異常」なのが「正常」なのではないかと思うくらい、イレギュラーなことが発生しています。
全国各地で台風の被害、大雨、長雨、低日照による農産物への多大な被害が報道されていました。

僕が尊敬している有機農業の篤農家さんも、
今年は、今まででなかった病気が発生したり、
畑で作物が腐ったりと通常の年では考えられないようなことが起こってました。

 

堆肥などを使って土づくりをしている友人の有機農家さんの畑では、
台風の際に20㎝も湛水して、作物に相当の被害がでたと言っていました。

 

物理性の良い畑の場合、畑に水が溜まったりすることなどはないのですが、
それでも、長期の雨と日照不足などで、作物に病気や虫が発生したりします。

 

 

最近、巷でよく聞く「レジリエンス」という言葉。

 

━レジリエンス(resilience)とは、
一般的に「復元力、回復力、弾力」などと訳される言葉で、近年は特に「困難な状況にもかかわらず、しなやかに適応して生き延びる力」という心理学的な意味で使われるケースが増えています。さらにレジリエンスの概念は、個人から企業や行政などの組織・システム・生態系にいたるまで、社会のあらゆるレベルにおいて備えておくべきリスク対応能力・危機管理能力としても注目を集めています。━

 

まさに、これからの農業に必要なのはレジリエンスなのではないでしょうか。
脆弱性とは反対の概念。

 

そして、農業において、レジリエンスを生みだす源は、土壌生態系にあると思います。
今後は、今までのレベルでの土づくりや圃場の管理では、この異常気象に対応することができかねると予想します。

 

より一層の土壌の団粒化を進めるために、土壌の団粒を形成させるための材料である、高炭素資材を積極的に用いていくことがより必要なのではないか?

 

また、積極的に大型の緑肥なども使って、より深く根による根耕を進め、深い位置まで団粒化をすすめていくことが、土壌のレジリエンスを高めることになるのではないか。

 

また、森林が落ち葉や枯れ枝で育つように、高炭素の資材を使っていくことが、より多様な土壌動物、微生物を増やし、多様性を生みだすことがより、変化につよい土壌生態系のシステムを構築していくことにつながるのではないか。

 

畑や田んぼのレジリエンスを高めること。
今後、ますます取り組んでいく課題になるのではないかと思っています。


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