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緑肥を利用した栽培 ① 

 緑肥を利用した栽培 ① 

 

■はじめに

緑肥は、現在、様々な目的で使われています。北海道のような大規模な産地でも積極的な緑肥利用による土づくりの推進、連作障害対策や病害虫対策、減肥効果をねらった目的で利用されています。また、省力化技術のひとつでもある「畑まるごと堆肥化」のような目的でも使われています。

ここで紹介したいのは、積極的に緑肥を活用した作物栽培です。緑肥と炭素資材をあわせることにより、たんじゅんで省力化になる作物栽培について考えてみたいと思います。

 

■緑肥とは?

主に、イネ科やマメ科などの牧草や飼料作物から、有害線虫や土壌病原菌の抑制効果があるもの、雑草化しないものが選ばれています。

利用の方法としては、収穫せずそのまますき込んで、肥料の代わりに使われます。

また、ハウス塩類集積土壌の改良などでは、外部に持ち出すことで、塩類集積の緩和をはかるために用いられます。

 

■緑肥の一般的な効果とは?

 

緑肥の効果として、土壌の改良効果とその他の効果に分けて記述していきます。

 

【土壌改良の効果】

 

①土壌の物理性の改善

(1)土壌の団粒化の促進:

  粗大有機物のすきこみにより土壌の小動物・微生物が活性化、土壌の団粒化が進む

(2)保水性の改善:

  土壌の団粒化が進むことにより保水性が増す。

(3)排水性の改善

   緑肥の根の効果により耕盤層の破砕・深根性のマメ科緑肥による排水性の改善

 

②土壌の化学性の改善

(1)保肥力の改善:腐植が増えることによる保肥力アップ

(2)減肥効果

 ・マメ科緑肥などの利用による窒素やカリ分の補給が可能

 ・緑肥すきこみによる養分の循環が生まれる

 ・菌根菌や微生物などの増加によりリン酸などの有効利用ができる

(3)過剰塩類の除去

    ハウスなどの施設での塩類集積土壌の塩類の除去に利用できる

③土壌の生物性の改善

・センチュウの抑制

  緑肥によるセンチュウ抑制効果、及び、殺センチュウ効果

・土壌病害の抑制

根圏効果による病害虫の抑制または、緑肥すきこみによる殺菌・燻蒸効果による土壌病害の抑制効果

 

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●その他の効果

・景観美化:景観緑肥(菜花・ひまわりなど) 

・環境保護

①リビングマルチ:ビニールマルチの代わり、有機物の補給や病害虫抑制にもつながる

②バンカークロップ:天敵を増やす緑肥作物による害虫防除

③カバークロップ(表土の流亡防止) 大雨による表土流出を防ぐ

⑤果樹園の草生栽培:緑肥利用による雑草管理の省力化