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野菜物語/胡瓜・きゅうり・キュウリ

キュウリ ウリ科属 (英)Cucumber

 

キュウリの原産地と歴史

キュウリの原産地はインドのヒマラヤ山麓あたり、3000年以上前から栽培されていたと言われている。日本には、6世紀頃に中国から伝わったが、苦味が強く、文献には「下品の瓜」、「いかに多く作る物なり」など書かれ、また切り口が徳川家の葵のご紋に似ていることから、武士は恐れ多いとして、食べられなかったという。

明治時代に入り、品種改良が進み、現在、出回っているものと同じく苦味がなくなった。みずみずしく、シャキシャキとした食感のキュウリは、日本人にとって馴染み深い野菜の一つと言える。

 

キュウリの旬は?

キュウリ本来の旬は夏。現在、当たり前のように一年中出回っているが、夏以外はハウス栽培がほとんどで、全体の約六割の生産量を占めている。

一番大きな産地は宮崎県で全国出荷量の12%を占めており、その他の地域では関東近辺の群馬、埼玉、千葉なども多く栽培されている。

 

キュウリの保存方法

表面のイボが残っていて、触るとチクチクするのは新鮮な証拠。キュウリは熱にも水にも弱い野菜なので、ビニールに入れて冷蔵庫の野菜室に入れて保存すれば、5~6日は十分保存可能。また水分を多く含んでいるので、温度が低すぎると凍りやすく痛みが早いので、注意したい。

どうしても長期保存したい場合は、スライスして水分を絞って、冷凍保存がおすすめ。冷蔵庫に移して自然解凍すれば和え物などに重宝する。

 

キュウリの効能

なんとキュウリの90%以上が水分。体にこもった熱を取り除いたり、夏バテ予防などの効果があるため、農家さんたちは作業しながら、よくキュウリをかじりながら水分補給している。大事な「畑の水筒」なのだ。

100g当たりにたったの14cal、まさにダイエットに最適な食材。またβカロチン、ビタミンC、カリウムなどを含んでいて、粘膜の健康維持、美肌、利尿、むくみ解消などの働きがある。青臭さの成分である「ピラジン」は血栓を予防し、脳梗塞、心筋梗塞などに効果的と言われている。

女性が嬉しい美容効果以外に、生活習慣病の予防にも役に立つきゅうり。

夏場に旬のものとして安く手に入るので、たくさん食べてほしい。

 

キュウリの品種

キュウリはイボの色から黒イボ種と白イボ種に分けられる。

 

●イボが黒くて皮が厚い、肉が柔らかいのは黒イボ種、漬物に適している。昔春から初夏にかけて出回っていたが、現在は、あまり目にしない。

●イボが白く皮が薄い、表面が滑らかで緑が鮮やかのは白イボ種、生で食べると美味しいので好まれるようになり、今、流通されているものがほとんど品種改良された白イボ種。

 

出荷されるキュウリの長さは20cm前後、一本当たりの重さ100gと定められているが、実は、色、形、大きさ様々、たくさんの品種がある。

東京ではあまり見かけないが、昔から地方の特産品として様々な品種が栽培されてきた。

 

●四葉キュウリ:長さは40cm前後、皮がちりめん状になっている。皮が柔らかく、果肉の歯切れがとても良いので、漬物向けと言われているが、生でも美味しい。

●加賀太キュウリ:石川県の特産で、長さ20~25cm、直径6~10cmほどの大型キュウリ。大きいものは1kgにもなる。煮物、炒めもの、漬物にすると美味しく食べられる。

 

●半白キュウリ:皮の色白みがかかった薄い緑色をしていて、上部1/3が濃い緑色のキュウリ。在来種の「馬込半白節成りキュウリ」、「相模半白キュウリ」などがあります。いずれもキュウリ本来の風味が強く、食感が良いので、浅漬、サラダ、ぬか漬けなどに適している。

 

●加茂の意地:近年東京でも注目される新潟の在来種。ほのかな甘みがあって、何より香りが違う。皮が柔らかくて漬物や、モロキュウにすると美味しい。

 

キュウリの豆知識

かつてキュウリの表面には、自分を守るために「ブルーム」という白い粉(花

粉)がついていた。これが新鮮さの目印だが、農薬だと誤解され、消費者から好まれないため、現在は「ブルームレス」という粉の吹かないキュウリが主流になったという。「ブルームレス」は皮が硬くて日持がいいものの、美味しくないという意見もある。

これを受けてか、近年昔ながらのプルームキュウリを復活させる動きがあり、

少しづつ市場に出るようになってきた。機会あったらぜひ食べてみて欲しい。

 

キュウリの使い方と料理

キュウリの先端には苦味、えぐみが溜まりやすく、皮もかたいので、調理するときに鉛筆を削るように皮をくるりと削り取る。また、事前に塩もみしたり、熱湯を回しかけたりすると、青臭さが抑えられ、緑色がより鮮やかになる。

漬物、サラダ、和え物、酢の物など幅広く活用されているキュウリ。生のままで使う場合は多いが、炒めものにしても美味しい。炒めるときに、強火で手早く火を入れて水分を飛ばし、カリッとした歯応えを残すのがポイント。