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野菜物語/じゃが芋

野菜の物語

2015.3.17(火)

野菜物語/馬鈴薯(ばれいしょ)・ジャガイモ

ジャガイモ ナス科ナス属 (英)Potato

★ジャガイモの原産地と歴史

ジャガイモの原産地は南米のアンデス山脈。

遺跡からジャガイモを描いた土器が発掘されていて、5世紀頃には栽培が始まっていたと考えらています。

16世紀のスペインの侵略を機にヨーロッパに伝わり、最初は観賞用にされていたものが、

18世紀にフランスの凶作を救う作物として栽培が広がり、現在では、欧米の主役野菜として多くの人に食されています。

日本では、16世紀後半から17世紀にかけオランダにより、インドネシアのジャガトラ(今のジャカルタ)に伝えられ、その後、長崎にも伝わりました。

 
当時の名前は「ジャガトライモ」。その後、略されてていき「ジャガイモ」になりました。
最初はあまり普及しなかったようですが、明治時代の北海道開拓の頃に本格的に栽培がスタート。
それを境に、私たちの生活になじみ始めたようです。
北海道での栽培面積は現在でも、国内で最も大きく、収穫量は全体の約七割を占めています。

★ジャガイモの旬は?

全国的に栽培されているので、地域ごとに収穫時期がずれるため、年中美味しく食べることができます。

北海道では春に植え、秋に収穫するのが通例ですが、九州では年に二回栽培され、関東では夏頃に収穫することが多いようです。
主な産地の旬は:

2〜5月:鹿児島

5〜6月、12〜2月:長崎

5〜8月:千葉、茨城

7〜11月:北海道

ちなみに、よく耳にする「新ジャガ」ですが、もともとは、収穫後、貯蔵せずにすぐ出荷され、皮が薄くてみずみずしい、時期としては3〜5月の九州、7月の北海道のイモを指していました。

しかし、今では栽培時期が多様化したことにより、地域ごとの「新ジャガ」が収穫時期ごとに楽しめるようになっています。

★ジャガイモの保存方法

比較的、保存性が高いジャガイモですが、光に弱いという弱点があります。

 
保存する際は、新聞紙に包み、ダンボールや紙袋に入れ、涼しい場所に置きましょう。
泥付きのものは保存性が高いので長期保存に適しています。
 
ジャガイモの芽に有害物質があることはよく知られていますが、これはソラニンと呼ばれるもので、頻脈、頭痛、嘔吐を引き起こすため注意が必要です。
芽は、収穫時期に比べて気温が10度上がると出てきますので、しっかり取ってから調理しましょう。

★ジャガイモの効能

意外にも、ビタミンB1、B2、ビタミンCを豊富に含んでいます。

特にビタミンCの量は、100gあたり、35㎎!
なんと、みかんと同じぐらいあるのです。
またジャガイモのビタミンはデンプンに守られているため加熱に強く、調理しても破壊されにくいという長所も!
上手に摂取することで免疫力向上、美肌効果が期待できます。

 

ちなみに、気になるカロリーも100gあたり76cal!
これは、ご飯の半分以下のカロリーです。
腹持ちも良いため、調理方法を工夫すれば、ダイエット中の方にも強い味方になりますね。

またビタミン以外にも、カリウムも豊富に含んでいます。
カリウムは余分な塩分を排出し血圧上昇を抑え、筋肉の痙攣を防ぐ働きもあるため、
高血圧の改善や筋肉痛緩和にも効果があると言われています。
 
★ジャガイモの品種

品種改良が進んだことにより、
キタアカリ、ニシユタカ、アンデスレッド、レッドムーンなど、たくさんの品種が出回っています。
 
多すぎて分かりずらいかもしれませんが、大きくは煮崩れしにくい粘質のメークインタイプと、粉質でホクホクしている男爵タイプに分けられます。
料理に合わせて選んでくださいね。
 
近頃では、中身も鮮やかなピンク色や紫色をしている品種が普及し始め、見た目にも美味しい野菜として、直売所を中心に人気が高まっているようです。
見つかったら、是非試してください。
料理の楽しさがもっと深まること間違いなしです!
 

★ジャガイモの豆知識


フランス語では「Pomme de Terre」、「大地のリンゴ」で、中国語では「土豆」、「土の中の豆」という意味です。フランスと中国、イモなのに、別の名前がついているなんて面白いですよね。
昔のジャガイモは黄色みががって、小ぶりだったから、このような呼ばれ方がついているのではないか?と言われています。
時代の変化とともに、じゃがいもも姿を変えてきたのでしょうか。
呼ばれ方の語源を辿ると、ジャガイモの昔の姿が見えてきて楽しみ方も広がりますね。
 

★ジャガイモの調理方法

煮る、揚げる、炒める、潰すなど、多彩な調理法で味わえる万能野菜。

美味しく食べる一番のポイントはデンプン質と上手に付き合うことにあると言えそうです。
ジャガイモは切ってそのまま使うとねっとりとし、水にさらすとさらさらに。料理に合わせて工夫してくださいね。
(切ったあと黒く変色するのは、このデンプン質が空気に触れるためです。すばやく水にさらして変色を防ぎましょう!)
 
また、ジャガイモは、皮を剥かずに、水から低温(約80度、沸騰させないように)で茹でると、すごく甘くなります。
デンプン分解酵素であるβアミラーゼが、低温によりゆっくり分解するため、甘味が増し、皮をつけたままゆでることでうまみが逃げません。
デンプンの特性を活かして、さまざまなジャガイモ料理を楽しんでください。
 
以上、ジャガイモの様々な特性をご紹介してきました。
保存性も高く、栄養豊富、なにより美味しいジャガイモは天然の保存食といえそうです。
季節に応じた調理方法で、たくさん召し上がってくださいね!